「2つの柱」の実践について
 全日本民医連は前回の第43回総会(2018/2/22~24)で、私たちの医療・介護活動を前進させるために、2つの柱の実践を呼びかけました。一つの柱は「貧困と格差、超高齢社会に立ち向かう無差別・平等の医療介護の実践」と2つ目の柱「安全、倫理、共同のいとなみを軸とした総合的な医療・介護の質の向上」です。
 第1の柱の「無差別・平等の医療介護の実践」では、全国で実践されている無料低額診療制度の活用があります。コロナ禍で更に貧困と格差が進む中、医療にかかれない・医療にかからない人が増えています。生活を守ることは命を守ることと直結する事態が全国各地で起きています。そこで、現在全国でなんでも相談所を開いて活動をしています。

 話がそれますが、みなさんは、アフガニスタンで井戸を掘る医師「中村哲」さんをご存知でしょうか?干ばつで作物が作れなくなり、その土地を捨てた村人たち。アフガニスタンの紛争にもまれ兵士となった村人たち。こどもたちが犠牲になったということで、聴診器(これも活用していたと思いますが)をシャベルに代え砂漠まで総延長25kmを超える用水路が完成し、約10万人の農民が暮らしていける基盤をつくられました。そうすると村人たちも戻ってこられたということです。病気だけではなくその背景にあるものをみて行動した医師として素晴らしいと思いました。
灌漑用水路が通り、緑がよみがえったアフガン東部の大地=2012年8月、PMS提供(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180228001170.html
 
 私たちも、目の前の患者さんの病気だけではなく、その背景に目をやりながら、その人にとって何が必要なのかを常に考える事が「病気を治す」「病気と共にあゆむ」ことにつながると思います。第1の柱「無差別・平等の医療介護の実践」は理想かもしれませんが、その理想未来に向けて今年もみんなで力を合わせて歩んでいきたいものです。

追伸:この文書を書いた後TVで歌手のさだまさしさんが「ひと粒の麦 ~Moment~」を歌っていました。中村さんの活動が目に浮かびます。
2021年1月20日 看護学生担当 松浦ときえ