「依頼は断らない」をモットーに

ヘルパーと一緒に

 在宅ケアステーションげんきは、訪問看護と訪問介護、そして京都府北部で唯一の看護小規模多機能居宅介護(複合型サービス)を一体型で運営し、利用者さんは、一人暮らし、老老介護、難病、ターミナルケアや看取り、精神障害などで、抱える暮らしの課題は様々です。最近あった事例を紹介します。
 脳出血後のリハビリ入院中の方で、COVID-19による面会制限で家族に会えなくなり、介助歩行まで回復していたのがポータブルトイレへの移乗も困難になってしまいました。多職種でのカンファレンスで、ご本人の「家族のそばで暮らしたい」気持ちを一番に考えて、リハビリ半ばという心配はありましたが、早めに在宅療養に移行することになりました。
 退院後は夫の献身的な介護と訪問看護・訪問リハビリ等の多職種共同のかかわりで、会話もでき表情も明るくなりました。訪問看護では、夫の願いに寄り添い、トイレで排泄を目指してケアを続けた結果、ポータブルトイレで排便ができるようになり、ADL(日常生活動作)アップに繋がっています。

 げんきの訪問範囲は広域で、綾部市全域と京丹波町におよびます。先月(2020年10月)からは、車で片道45分、バルンカテーテル(尿道留置カテーテル)の管理が必要な方の訪問が始まりました。もちろん緊急時の対応もします。
 「依頼は断らない」をモットーに、住み慣れた地域、自宅で安心して安全に暮らし続けられるよう、療養生活を支援、医療と介護の連携を強め、利用者、家族の希望に寄り添った看護、地域から信頼され要望に応えられる事業所を目指し、30代から60代の看護師・ヘルパー合わせて18名が協力して、日々活動しています。

在宅ケアステーションげんき 主任 和泉ひとみ