京都家庭医療学センター(KCFM)専攻医募集要項
日本プライマリ・ケア連合学会のVer.2.0に沿った研修プログラムです!
■ 我々のプログラムで身に付く3つの能力
- あらゆるセッティングに対応できる応用力
古都京都を舞台とした背景の異なる地域での医療実践を通してあらゆるセッティングでも最善の医療を展開できる応用力を培います - テーラーメード医療の実践力
予防—外来—往診—病棟の各セッティングをシームレスに体験し、一人の患者を継続的に見ることで個々の患者への深い洞察力と質および満足度の高い医療を提供する能力が身に付きます - 理想の医師像の具現化力
ポートフォリオを活用した自己への省察と熱い指導医陣による形成的評価により、理想(目標)の医師像に着実に向かっていることを実感していただきます
■ 我々のプログラムの特色(詳細)
<背景>
- 歴史と風情ある古都京都で、地域に密着した医療を実践することが出来ます。
- 京都で最も歴史のある日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療学後期研修プログラムです。
- 100~200床規模の病院で1年、400床規模の病院で半年の内科中心の研修を行い、3年目には診療所で1年地域に根ざした研修を行います。これらにより家庭医として必要な知識、技能を学ぶことが出来ます。
- 共同のパートナーである地域の患者さんで構成される「健康友の会」との双方性の医療展開をモットーにしており、地域の健康づくりを住民と一緒になって育む医療を体験出来ます。
- 地域で研修医を育ててきたという実績と健康増進活動(医療懇談会など)を通して地域での健康問題に多面的に関われる豊富なフィールド、多様な方法論を有し、地域に貢献してくれる医師を育てたいという地域の声に支えられた、研修医が育つのに理想的な歴史的文化的背景が存在します。
<カリキュラム>
- 2007年度に旧日本家庭医療学会で認定され、現在も日本プライマリ・ケア連合学会認定プログラムとして認可されている歴史あるプログラムです。
- 2014年度から運用される日本プライマリ・ケア連合学会の2に則ったカリキュラムです。また、2018年度から始まった新専門医制度においてもこのカリキュラムを土台にして日本専門医機構からの認証を受けております。
- 家庭医療専門医に必要なコアコンピテンシーを意識したカリキュラムとなっており、3年間のプログラム修了時点で十分専門医試験に合格する域に達します
- 一人の患者さんを継続的に診療する中で、病いをもつ一人の人間を家族やその他の文脈、背景も含めて全人的に理解することを大切にしています。
- チーム医療を大切にし、地域や病院のスタッフと気持ちよく働けるような協調性とリーダーシップやプロフェッショナリズム精神を育むことを目標に掲げ、360度評価を用いてそれを評価します。
- 新基準で規定される小児科研修や救急研修の他に、整形外科、皮膚科、精神科、産婦人科、リハビリ、緩和ケアなど、他施設を含めた選択研修が可能で、個人の関心に応じて幅広く学ぶことができます。また、希望に応じて選択期間中に短期海外研修(1~3ヶ月程度)も可能です。
- 2018年度からはプログラムの母体法人である公益社団法人京都保健会にある社会健康医学福祉研究所と連携することで、臨床研究が実践できる医療人養成のための環境が整いました。今後は京都大学大学院医学研究科健康情報学教室の中山健夫先生の指導も仰ぎつつ、臨床研究者養成を積極的に進めていく方針です。
<指導体制とその方針>
- 海外で家庭医療の研修を終えたスタッフを配備し、国際色豊かな指導を受けられます。
- 最新のEvidenceの知識を常に更新しつつ、日々の診療に取り込めるかを吟味することの大切さ、およびその手法を指導します。
- 現場においては患者さんのコンテクスト(文脈)と物語を重視し、患者さんに共感できる能力を育むことに特に力をいれた指導を行います。
<評価>
- 研修医の形成的評価にも特に力をいれており、米国のACGMEのコンピテンスに基づいて、ビデオレビューや360度評価などによる方略を用いてより多角的かつ双方的に研修医を評価することを重視しています。
- 研修医と指導医の双方的な評価ツールとしてポートフォリオを用い、客観的に自己を俯瞰し、軌道修正して自分の目標を具現化するライフスキルを身につけた医師を涵養します。
- 近畿や全国の家庭医療グループとのオープンな交流を重視し、対外的な発信を奨励しています。その一環として近畿の各家庭医療プログラムとの合同ショーケースポートフォリオ発表会を行い、より客観的な評価を受けられるようなシステムとなっています。
<その他>
- 月に一度は研修医と指導医が全員で集まり、診療所のフィードバックや、毎週の振り返りを共有する他、学習会やプログラムの見直し、リサーチプロジェクトの推進などを双方性に行っており、グループ全体の診療の質改善とプログラムの発展に努めています。
■ 研修期間
3年間のプログラムです。